ウルヴァリンってご存知ですか?
X-MENで有名なキャラクターです。
アダマンチウムの鉤爪とヒーリングファクターと呼ばれる超回復能力を持ったヒーローです。
と、ウルヴァリンについてはここら辺にして、ウルヴァリンの元となった動物の「クズリ」についてまとめました!
X-MENのウルヴァリンではなく、生き物としてのウルヴァリンについてみていきましょう!
Contents
クズリの生態
危険生物として知られるクズリの生態を解明していきます。
クズリの分類
哺乳綱食肉目イタチ科クズリ属クズリ。
日本に生息する動物では、ニホンイタチの近縁です。
クズリの英語の名前の由来
クズリの英語名は「Wolverine(ウルヴァリン)」
wolfが変化したと言われ、「オオカミを狩る者」という意味があります。
クズリの日本語名
クズリまたはクロアナグマと言います。
漢字で「貂熊、屈狸」と書きますが、当て字です。
クズリという名前は、ニヴフ語が元になっているとされています。
ニヴフ語は樺太北部に住む少数民族の言語で、アイヌ語とつながりのある言語です。
クズリは日本に生息していないのに、名前がちゃんとつけられているは不思議ですね。
クズリの生息地
クズリは、北極圏を含む北半球部に分布しています。
ノルウェー、ロシア極東、モンゴル、中国北部、などのユーラシア大陸をはじめ、北アメリカに生息します。
針葉樹林やツンドラ地帯の寒い地域に生息します。
生息域が寒い森なので、人間と接点を持つことは少ないです。
クズリの体長
クズリの体長は65cm~100cmほど。
体重は成獣で30kg前後になります。
がっしりとした胴体に、長くて太い四肢を持ちます。
爪が5本あり、それぞれが長く発達しているところがクズリの特徴です。
ヒーローのウルヴァリンも長い鉤爪が特徴です。
クズリの寿命
クズリの寿命は野生下で5~7年、飼育下では17年とされています。
他の小動物と同じぐらいです。
クズリの食性
クズリは雑食性です。
鳥やウサギなどの小動物や、果実も食べます。
時には自分より大きい体の獲物を捕らえることもあります。
例えば、トナカイ、ヘラジカなどの大きい草食動物を獲物にします。
他にも肉食動物の食べ残しや動物の死体なども餌にします。
クズリの性格
クズリは気性が荒く凶暴です。
クズリの天敵にはオオカミやヒグマなどがいます。
しかし、そのような天敵にもひるむことなく一匹で立ち向かいます。
クズリは相手が逃げるまで執拗に戦い続ける性格を持ちます。
戦うことをやめません。
体の大きい相手を殺すことは少ないですが、多くの相手は戦いを諦めてクズリに敗北し、去っていきます。
エサに対して貪欲な性格は、厳しい自然環境をいきていく上で必要な能力です。
クズリの繁殖
一夫多妻制です。
妊娠期間は120~270日間で、1回の出産で1~5匹の赤ちゃんを産みます。
生まれたばかりの子供は85~95gで白色で小さいです。
1年で成獣と同じ大きさになり、独立した生活を送れるようになりますが、性成熟を迎える2歳、3歳ぐらいまで親と一緒に生活するとされています。
クズリのいろいろ
クズリのいろいろな特徴をご紹介します。
クズリの脚
クズリの脚は太く、足の裏の面積も広いです。
「カンジキ」のような構造をしており、雪の上を時速40kmで高速移動することができます。
多彩な移動手段
クズリは昼夜関係なく活動します。
地上だけではなく、木登りや泳ぎも得意でいろいろなところに移動することができます。
クズリvs動物
自分より大きい動物を仕留める時は、奇襲攻撃を仕掛けます。
木の上に登り、上から獲物を仕留めにかかります。
待ち伏せし、自分の落下点にきた瞬間、背中に噛みつき脊髄を狙って捕獲します。
他にも、冬眠している哺乳動物の巣を掘り起こして食べてしまうという貪欲なエピソードもあります。
クズリは、凶暴な上に賢いです。
個体数は減少している。
昔、毛皮を目的とした乱獲がなされ、個体数が減少しました。
最近では、生息地の減少、獲物となる動物の減少、害獣としての駆除がなされ個体数が減少傾向にあります。
クズリは人になつくことがある。
小さいことから飼育されるとクズリも人になつくことがあるようです。
イタチの仲間であるフェレットがペットとして流通しているように、クズリも人懐っこい性格をしていると考えられます。
日本では観察できない
全国どこを探してもクズリを展示している動物園はありません。
剥製を購入するか、生息地に足を運んで観察する必要があります。
剥製は50万円前後で輸入販売されています。
大人な趣味か、強いクズリ愛がないと観察することは難しいですね!
まとめ
凶暴かつ賢いクズリについてまとめました。
ウルヴァリンというかっこいい英名に恥じない性格の持ち主であることがわかりました。
日本で観察するには剥製を見るしか方法がないのは残念です…。
いつかクズリが日本の動物園で観察できる日がくるといいですね!