愛くるしい見た目と仕草のプレーリードッグ。
最近では価格が高騰していますが、その人気が落ちる事はありません。
しかしプレーリードック専用グッズは非常に少なく、どれも高価なものばかり。
彼らを飼育する上で一体何が本当に必要となってくるのでしょうか。
今回はプレーリードックを飼育する上で絶対に必要となってくるグッズについて、まとめてみました。
最初に用意するものは?
①ケージ
先ずケージです。
ケージについては他の記事にて細かく記載しているため割愛しますが、彼らを放し飼いするには非常に大きなリスクが付き纏うためおすすめ出来ません。
②器
次にケージの中に入れる器ですが、プレーリードックは何でも齧ってしまう習性があるので齧られても大丈夫な材質で揃える必要があります。
そして運動量の多い彼らですから軽い器などでは簡単にひっくり返されてしまうため陶器など重量のある器が望ましいでしょう。
③巣箱
一番大切なのが巣箱です。
特に飼い始めの環境に慣れていない時期には身を隠す事で安心感を得られるため必ず設置する必要があります。
衛生面や習性を鑑みて木製の巣箱が理想ですが、齧られて釘などが露出してきた場合は速やかに新しいものへ交換してあげて下さいね。
④回し車
最後に、彼らの運動量を考慮し大きめの回し車を設置してあげると、ストレスや運動不足を緩和する事が出来ます。
しかし回し車のタイプによっては指を挟みやすいので、網目の細かいものを選ぶなど安全面にも配慮してあげて下さいね。
習性を理解しよう!
彼らは昼行性の動物で昼に活動し、夕方から夜にかけては地下に掘った穴の中で眠っていました。
リビングなど室内でも明るい環境下にあると、眠っていても光が眩しくてストレスを感じてしまう事でしょう。
自分の意思で光を遮断できるよう大きめの巣箱を用意するなど、彼らの習性を理解してあげましょう。
野生下において「土」を掘って巣穴を作る事は、同時に爪の伸び過ぎの抑制にもなっていました。
しかし人間の飼育下では爪を研ぐことが出来ないため、個体によっては非常に鋭利で長い爪を持っていますから、犬や猫のように接してしまうと大怪我をする可能性があります。
特に発情期、住環境の温度によって多少前後しますが、晩秋から春先にかけては飼育者であっても容赦なく噛み付いてくる事があるので皮手袋を用意しておくと安心です。
この時期は普段、仲良く触れ合っていたとしても充分に気を付け、出来るだけそっとしておくのが望ましいでしょう。
より良い住環境の為に
彼らが野生下で縄張りにしていた範囲は「オグロプレーリードック」の場合、約333㎡です。
当然、室内でこの縄張り範囲を提供してあげる事は不可能に近いでしょう。
しかし、それだけの自由を奪っている事は自覚しなくてはなりませんから、代わりに運動できるだけの住環境を整える必要があるのです。
回し車で運動不足の解消を図っている方もいますが正直、足りないでしょう。
とは言え室内を自由に遊ばせるため、ケージから出すのであれば相応のリスクが付き纏います。
犬や猫の「いたずら」と言うレベルで考えていると、かなり驚かれるでしょうが「強盗に入られた」、「部屋の中で竜巻が発生した」など既に飼育している方の感想は大層な言い回しが散見されます。
これは決して誇張などではなく、如何にプレーリードックの運動量が激しいのかを物語っているのです。
普段のスキンシップでケージから出していても大人しいからと言って、留守番時にもケージから出しているとストレスや不満などが例え無くとも想像を遥かに越えた、壮大な「いたずら」をやってのけるでしょう。
ペットとしての歴史が浅い彼らには、未だ野生の習性が色濃く残っている中で共に生きてゆくのです。
抑圧するのではなく、彼らに寄り添いながら、より良い環境づくりを心掛け室内に放すのであれば予め齧られても大丈夫なように配線をガードしたり、家具が破壊されないよう撤去するなど準備は必須となります。
仮に、賃貸物件で床に大きな穴を開けられた日には・・・、考えたくもありませんね。
運動不足解消に向けて
では運動不足を解消するのに何が効果的なのでしょうか。
室内で駆け回る時間を取ってあげる事は有効ですが、事前に補強など準備は必須となるので飼育者の住環境によっては難しい場合もあるでしょう。
その場合、回し車に頼る事となりますが、それだけでは心許ないのも事実です。
そんな時は「おもちゃ」を用意して運動不足とストレスも併せて解消してしまいましょう。
プレーリードックが喜ぶものは「齧り木」や、牧草で作られた食べられるおもちゃなどです。
他にも「トンネル」型になっている齧り木やホームセンターなどで購入出来る「塩ビ管」なども有効です。
野生の習性からトンネルを作ってあげると安心感を得ながら遊ばせることが出来ますし、齧れるおもちゃは伸び続ける歯の抑制と健康にも望ましいのです。
まとめ
犬や猫に比べて体の小さいプレーリードックですが、運動量は非常に多く、運動不足によってストレスを感じ病気になってしまう事もあるんです。
現在では様々な便利グッズが販売されていますから、安全面に配慮しつつ健康の為にも齧れる「おもちゃ」というのは与えてあげるべきでしょう。
塩ビ管を使って室内を大きなテーマパークの様に創作している飼育者の方も居られます。
「正解」はありませんが、何よりも彼らの習性を理解し、ストレスを感じさせないように住環境を整えてあげる事でアナタとの絆はより一層、深いものとなるでしょう。