フクロモモンガ

フクロモモンガの爪切りやグルーミングについて

フクロモモンガと爪切りの関係

飼育下のフクロモモンガにとって爪切りは必須なお世話です。

野生化のフクロモモンガは樹々をを自由に飛び回るため、自然と適切な長さに削られていきます。

飼育下だと、勝手に削られることが少ないので、人間が爪切りをしてあげる必要があるというわけです。

爪切りの頻度

爪切りの頻度は1ヶ月~3ヶ月に1回程度です。

個体によって伸び具合は様々なので、

  • つめ先が細く、くるんと丸くなりすぎている
  • 布に引っかかりやすくなった
  • 上り木に引っかかるようになった

といった日常の変化を目安にしましょう。

爪切りの仕方

必要な道具

  • 人間の赤ちゃん用の爪切り

または

  • 小動物用の爪切り

フクロモモンガを固定するための道具として

  • 洗濯ネット

を準備します。

手順

手順1:洗濯ネットにフクロモモンガを入れて片手で押さえます。

この時、爪の先だけネットの網目から出すようにします。

手順2:爪の先端1mmほどをカットします。

これで完了です。

手順は簡単ですが、噛まれる可能性があるので注意しましょう。

フクロモモンガを掴む方の手に軍手をつけるのもアリですね!

フクロモモンガは夜行性ですので、寝ている昼間に1本ずつ爪を切っていくという方法もあります。

1本ずつはちょっと地道ですね(笑)

爪切り中に出血したら?

爪を深く切りすぎてしまうと出血します。

出血部を強めに圧迫することで止血をしましょう。

それで血が止まれば問題はないです。

ただ、出血が続くようでしたら細菌感染症の心配も出てくるので動物病院に行って治療してもらいましょう。

爪切りしないとどうなる?

爪の伸びすぎによりどこかに引っかかって、爪が割れてしまう可能性があります。

爪の割れた部分が鋭利だと危ないので動物病院に連れていく必要があります。

そのほかの心配事としては、伸びすぎた爪でフクロモモンガが体をかいてしまい傷ができることです。

その傷のかゆみから自咬症につながる場合もあります。

爪切りは、飼い主にとってもフクロモモンガにとっても大変なお世話ですが、行わないと怪我や病気につながってしまうので必ず行うようにしましょう。

フクロモモンガとグルーミング

フクロモモンガは、グルーミング(毛づくろい)をよくします。

グルーミングしている姿は、コシコシした感じでとても可愛いです(ハム太郎風)

グルーミングは可愛いだけではなく、彼らが生きていくために必要な要素がたくさん詰まっているのです。

グルーミングの目的

フクロモモンガがグルーミングする目的は主に2つあります。

身体を清潔にする

フクロモモンガは水浴びをしません。

さらに砂浴びすらもしません。

つまり、身体を綺麗にする方法がグルーミングしかないのです。

理由はフクロモモンガの生態にありました。

フクロモモンガは完全樹上性の生き物です。

そのため、水場にもいかないし、砂場にもいかないのです。

匂いを身体に行き渡らせてマーキングをする

フクロモモンガのオスは臭腺を持ちます。

臭腺から出される匂いを身体に染み込ませることでマーキングやオスとしてのアピールをします。

フクロモモンガが黄ばんでしまう問題

フクロモモンガは水浴びも砂浴びもしません。

その結果、身体の汚れを落とす方法がないので、だんだん毛色の白い部分が黄ばんでいきます。

これは仕方のないことなので、成長の証として可愛がってあげましょう。

その頃には、匂いもかなり野生的なものになっているはずです(笑)

異常なグルーミングで病気を疑う場合

異常なグルーミングの種類は、

  • ひとつの部分を集中的にグルーミングしている
  • 舐めているようで噛んでいる
  • 陰部を執拗に舐めている場合

があげられます。

それぞれについてどのような病気が考えるか解説します。

ひとつの部分を集中的にグルーミングしている

感染症寄生虫ストレスによって身体にかゆみや痛みが生じている場合に起こります。

自咬症に繋がる可能性があります。

最初の方は舐めているだけだと思っていてもそのうち噛むようになる場合があります。

舐めているようで噛んでいる

自咬症です。

自咬症は、フクロモモンガ自身もやめれない自傷行為です。

かゆみや痛みが続き、患部をグルーミングしすぎることで生じます。

個体によっては、痛みで鳴き声をあげてまでも自咬を続ける個体もいるようです。

陰部を執拗に舐めている場合

ペニス脱、性的フラストレーションが溜まっている場合、が考えられます。

性熟成したオスが性的フラストレーションが溜まって過度なペニスのグルーミングをしている場合もあります。

ペニス脱につながる可能性があるので注意して経過観察しましょう。

ペニス脱になってしまうと、治療をしないと壊死してしまうので注意しましょう。

まとめ

フクロモモンガにとって爪切りとグルーミングは健康に生きていくために必須の生活習慣です。

特にグルーミングでフクロモモンガの体調異常に気づいてあげることができます。

日常の観察を丁寧に行い、健康で楽しいフクロモモンガライフを送りましょう!