ペットを飼い始めてしばらく経つと必ずぶち当たるのが“お風呂問題”。
人間は毎日お風呂に入りますし、犬は1か月に1度のシャンプーが理想とされています。
では、チンチラはどうでしょう…??
お風呂場でシャワーを使ってごしごしシャンプーが出来る犬とは違って、チンチラのお風呂には危険がいっぱい。
今回はそんなチンチラの“お風呂問題”について深掘りしていきます!
Contents
チンチラにお風呂は必要??
結論から言うと、チンチラにお風呂は必要ありません!
お風呂の必要がないというより、「水」を使ったお風呂に入れる必要がないと言った方がより正確です。
もっと言うと、お風呂に入れる必要がないどころか、水を張ったお風呂にチンチラを入れることは絶対にNGです!!
水を使ったお風呂は、チンチラにとってデメリットしかありません。
お風呂に入れないことで不衛生になり、チンチラが病気になってしまうのでは…??と心配に思われる方もいると思いますが、実はその逆なんです。
どうしてチンチラをお風呂に入れてはいけないのか、詳しくみていきましょう。
チンチラをお風呂に入れてはいけない理由
チンチラがお風呂、もとい水が苦手なのには理由があります。
野生のチンチラはもともと、アンデス山脈という氷河・火山・砂漠・草原と、実に多様な大自然が織り成す過酷な環境の中で暮らしていました。
主な生息地は標高2,000m~5,000mといった高所で、アンデス山脈は高所になればなるほど厳しい気候です。
チンチラは天敵を避けるため、湿度0%で氷点下に達する「寒冷乾燥地帯」に生息し、その身を守ってきました。
寒冷乾燥地帯は雨がほとんど降らなかった為、飲み水は雪解け水や霜の露。少しの水分で生きていける体に進化していきました。
チンチラ特有の分厚くモフモフとした被毛は、寒冷乾燥地帯に生息する為に進化したものなので、飲み水以外で水に濡れることを想定していません。
つまり、乾燥や寒さから身を守れれば生きていけたことから、高温多湿の環境に非常に弱く、水に濡れるような生活環境に適していない体の作りをしているのです。
チンチラをお風呂に入れた際のデメリットとは
チンチラが水に濡れるのに適していないということはわかりましたが、実際にはどのような危険があるのでしょうか?
チンチラをお風呂に入れてしまうことでどのようなデメリットがあるのかご紹介します。
皮膚炎になる可能性が高まる
水に濡れることを想定していないチンチラ。
被毛の密度が非常に濃いため、体が濡れてしまっても乾くのが遅いです。
高温多湿が苦手ということもあり、濡れた体を放置しておくと体調を崩してしまうだけに留まらず、カビや細菌の巣窟と化してしまう場合があります。
多頭飼いの場合他の子に皮膚炎が移ってしまうこともあるので、病気になってしまった子は他のケージに移し早めに病院に連れていってあげてください。
ショックで亡くなってしまう
これは最悪のケースです。
個体差によりますが、臆病だったり神経質な子だと、水に入ったショックで亡くなってしまうことがあります。
お風呂に入れて綺麗にしてあげよう!と好意でしたことが最悪の結末になてしまっては、飼い主さんもやりきれませんよね。
チンチラが水に適していないことを十分に理解し、こちらの都合ではなくチンチラにとって最善のお世話をしてあげましょう。
お風呂の代わりにやるべきこと
お風呂に入れてはいけないことはわかったけど、じゃあ衛生管理はどうしたらいいの?
チンチラのお風呂代わりにやってあげられることを2つご紹介します。
砂浴び
ハムスターなどと同様、チンチラのお風呂は砂浴びで十分です。
被毛に付着した埃や、乾燥から身を守るために出てしまうラノリンという余分な油なども、砂浴びをすることで十分に落とすことが出来ます。
お風呂目的でなくとも、チンチラは砂浴びが大好きです!
できるだけ新鮮な砂を使って1日1回、5~15分程度は砂浴びをさせてあげるとチンチラも喜んでくれると思います。
よく絞ったタオルで汚れを拭き取る
想定外にひどく汚れてしまった場合は、よく絞ったタオルで汚れを拭き取ってあげてください。
水を使ったお風呂が必要ないとはいえ、想定以上に汚れてしまったままでは衛生的によくありませんし、綺麗好きなチンチラにとってもストレスがかかります。
濡れたままでは体調を崩してしまうので、汚れを取って終了ではなく、被毛に水気がなくなるまで乾いたタオルで拭くなどしてチンチラが纏っている水気を完全に取り除いてあげてくださいね。
まとめ
チンチラはもともと綺麗好き動物なので、自分でよくグルーミングをします。
植物食なので、飼い主さんが気になるような体臭もありません。
チンチラを清潔にしてあげることにあまり神経質にならず、毎日砂浴びを楽しんでいる姿を見て一緒にリフレッシュできたらいいですね!