プレーリードッグ

プレーリードッグの5種類についてそれぞれの特徴をまとめてみた

 愛らしい見た目と仕草が人気のプレーリードック。

動物園で見かける、立って周囲を警戒する様は非常に有名で可愛らしい仕草の一つです。

近年ではペットブームが再燃し価格が高騰していますが、そもそもプレーリードックとは一体どんな動物なのでしょうか。

今回はプレーリードックの種類や特徴について、それぞれを詳しくまとめてみました!

5種類の特徴

プレーリードックは北米大陸にのみ生息し、現在では絶滅危惧種に指定されている種類もあります。

仲間は以下の5種類に分けられ、それぞれがとてもユニークな特徴を持っています。

オグロプレーリードック

尾の先の黒い被毛が特徴で最も数が多く、一般的に「プレーリードック」と言われるのはオグロプレーリードックを指します。

オスの個体の方がメスに比べて大きく、非常に高い社会性を備えており、縄張りの範囲は333㎡に及びます。

食性は基本的に植物質で植物の葉や茎、根の部分を食べていますが、時には昆虫類を摂取する事もあります。

テキサス州中央からカナダとの国境を越えた南北に長いエリアで標高1,300~2,000m程の乾燥した平原に生息しており、丈の短い草原を住みかにしています。

オジロプレーリードック

尾の先の白い被毛と目の上下にある濃い茶色の斑紋が特徴です。

「クラン」と呼ばれる群れを形成し、生活する上でオジロプレーリードックのみが他のクランと交流を持ちます。

縄張りは約218㎡でダミーの巣穴を含め縄張り内に20以上の穴を掘ります。

食性はイネ科やスゲの仲間を好み、水分を植物から摂取するため水を飲む事はありませんが稀に幼い個体でのみ、水を飲んでいる姿が観察されます。

ワイオミング州やコロラド州北西部に多く分布し乾燥した1,500~3,000mの比較的、高い標高エリアに生息しています。

ガニソンプレーリードック

尾の先端部分の色が半分程グレーで、頭頂部と頬、眉の被毛が他の部位より濃い色をしています。

他の種類に比べ高い社会性や縄張り意識は持たず、冬眠する事で知られています。

ロッキー山脈南部の標高1,830~3,660mに生息し河川の氾濫などから身を守るため傾斜地や小高い丘の部分に巣穴を作ります。

食性は植物質で広葉草本やスゲの仲間、低木を食べている事が解っています。

メキシコプレーリードック

尾の半分が黒い被毛に覆われ「オグロプレーリードック」と似ていますが、「メキシコプレーリードック」の方が少し尾長です。

社会性が非常に高く性別や年齢に関わらず幅広い層でコテリーと呼ばれる群れを形成します。

名前の通りメキシコにのみ生息し標高1,600~2,200mの乾燥した草原で暮らしています。

ワシントン条約の中でも最も規制の厳しい付随書Ⅰに記載されており既に絶滅が危ぶまれている種類です。

ユタプレーリードック

プレーリードックの仲間の中で最も体が小さく、目の上下が濃い茶色で白い尾が特徴です。

餌を取るとき以外は基本的に地下の巣穴の中で生活し優位オスと複数のメス、その子供たちとで大きなコロニーを形成します。

ユタ州西部の極狭いエリアにのみ生息し「メキシコプレーリードック」同様、絶滅危惧種に指定されています。食性は植物質ですが牛の糞なども食べるそうです。

よく似た仲間

プレーリードックとよく似ている「ジリス」。

地下に巣穴を掘る習性のプレーリードックとは違い地上に巣穴を形成します。

ジリスにも幾つか種類があります。

  • 最も一般的でプレーリードックと似ている「リチャードソンジリス」。
  • 全体的に黄褐色で厚い被毛を持つ「コロンビアジリス」
  • 名前の通り、体に13本の縞を持つ「ジュウサンセンジリス」。
  • ロシアや中国で主に販売されていて名称が国により変わる「ダウリアハタリス」

ハタリスと言う名前ですがジリスの仲間であり、他に「大連ハタリス」や「中国ハタリス」などと呼ばれます。

このように見た目が種類間で非常に似ているプレーリードックとは違って、ジリスは同じ仲間であっても姿、形が個性的な個体が多いのです。

しかし「リチャードソンジリス」は見た目が「オグロプレーリードック」に似ていて、輸入規制が無い事などから日本では「プレーリードック」として販売されるケースも少なくなく購入時には正しい知識が必要となりますね。

まとめ

今回は「プレーリードック」の種類や生態について、それぞれの特徴をまとめました。

絶滅危惧種に指定されている種類もあり、犬や猫など他のペットに比べ圧倒的に判明している生態情報が少ないのが現状です。

裏を返せばペットショップなどでも正しい知識を持っている方がまだ少ないため、購入を考えている方は御自身で正しい知識を身に付ける必要があるんです。

飼育を考えている方は少ない中でも情報を精査し、深く理解した上で検討されることをお勧めします。

個性的な彼らの魅力については他の記事でも紹介していますので、是非ご覧下さいね。