愛らしいプレーリードックたちは様々な仕草で私たちを癒してくれます。
しかし社会性に優れた彼らの行動には全てにおいて明確な意思表示があるんです。
色んな鳴き方や毎日の「キス」には一体どんな気持ちが込められているのでしょう?
今回は彼らの行うスキンシップや様々な鳴き声の意味について詳しくまとめてみました。
どんな鳴き方をするの?
優れた社会性を持つ彼らは豊富なコミュニケーション能力を持っています。
その中でも鳴き声には多くの情報が込められています。
外敵の接近を告げる警戒時などに鳴く「キャンキャン」という短い発生だけで相手がどんな容姿なのか、どんな様子で、どの位の危険が迫っているかの情報を伝達します。
実験によって立証されるまでは信じられていませんでしたが、接近する敵が鷹なのか人間なのか、大きいのか小さいのかなど確かに鳴き方が違い、鳴き声を聞いた仲間たちの対応も違うそうです。
因みに警戒時に鳴く「キャンキャン」がまるで犬に似ている事から「草原の犬=プレーリードック」として呼ばれるようになったのです。
他には「キャッホー」「ヒャッホー」と鳴く「テリトリアルコール」。
これは縄張り音と言われる縄張りの安全を示す鳴き声であり、飼育下では嬉しい時などに出す鳴き方でもあります。
「キャンキャン」は警戒を促す鳴き方ですが、短いピッチで長く発声する時は発情期特有の鳴き声です。
プレーリードックの行動と感覚について
彼らは優れた視覚と聴覚を併せ持っています。
遥か遠方まで視認することが可能で色覚は二色型、赤以外の色を認知出来ますし、聴覚は人間よりも優れていて4~26000Hzまでの音を聞くことが出来るんです。
鳴き声だけでなく、歯を鳴らして威嚇や恐怖心を露わにし歯を擦り合わせることで和んだ気持ちを表してくれます。
歯を擦り合わせる行動では、相反する「痛み」を感じている時にも同様の行動を取る事が知られていますので、飼育下では前後の仕草や状況により判断してあげて下さい。
他にも「尾」によって感情を読み解くことが出来ます。
尾が床と水平であれば「不安」を表していたり出来事に対する「考え中」を示しています。
尾を小刻みに振っている時は「興奮」していて、逆に垂直に立てている時は落ち着いた感情を表しています。
背中に沿わせるよう弓なりにしたり、縮ませ毛を膨らましている時は「怒っている」時によく見られますが、新たな経験に興奮したり好奇心や遊んで欲しい時にも同様の行動が見られます。
お尻を向けて肛門にある臭腺を出すのは非常に感情が高ぶっている時ですので落ち着くまでは、むやみに手を出したりしないようにして下さい。
攻撃的になっていますので噛まれてしまう可能性が高いです。
プレーリードックのキスの意味
人間の「キス」に似た彼らの行動は、毎日のスキンシップとしてだけでなく、仲間である事の確認や口の中の臭いによって食料の情報を得ていると言われています。
人間に対して行われる「キス」にも歯を見せる事により信頼を示す証として親しみが込められているんです。
本来、視覚が優れている彼らですが「キス」による確認行動によって地中においても相手を識別する事が出来る訳です。
因みに野生下ではコテリーに属す全ての個体同士が毎日「キス」をして確認し合い、万が一コテリーに属さない個体であることが判明すると追い出されてしまうのです。
まとめ
プレーリードックは非常に優れた社会性と感覚を持った動物です。
その分、感性も豊かですから「寂しい」想いや「悲しい」想いをさせてしまうとストレスで病気になってしまいます。
特に単独飼育の環境下においては、アナタが居ない時スキンシップが一切取れず不安な気持ちでいっぱいでしょうから「家族」として、「仲間」として出来るだけ留守番を少なくし、触れ合える時には最大限に愛情を注いであげて下さいね。
習性を理解する事でより彼らとの深い「絆」を築くことが出来るでしょう。