チンチラ

チンチラの繁殖には決まりがある?! お見合いから出産までの流れ

チンチラの繁殖にはとある決まりがあるのをご存知ですか??

チンチラの繁殖は、飼っているチンチラのオスとメスを交配させればいいという簡単なものではないんです。

また繁殖方法だけでなく、チンチラはお見合いも非常に難しいと言われています。

今回は、飼っているチンチラを繁殖させたい方に向けて、お見合いから出産、繁殖の決まりを詳しく解説した内容となっているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

チンチラの繁殖には決まりがある?!

チンチラの繁殖にはとある決まりがあります。それは、交配の際のカラーの組み合わせです。

チンチラは遺伝子の組み合わせに決まりがある為、交配の際に組み合わせてはいけないカラーが存在します。

交配を避けるべきカラーの組み合わせは以下の通りです。

  • ホワイト×ホワイト
  • ホワイト×パイド
  • パイド×パイド
  • ブラックベルベット×ブラックベルベット
  • ブラックベルベット×ブラウンベルベット
  • ブラウンベルベット×ブラウンベルベット

上記の組み合わせで交配を行った場合、致死遺伝子を生み出す可能性が非常に高くなります。致死遺伝子とは、その遺伝子を持つ個体を死に追いやる遺伝子のことです。

致死遺伝子の強さによって症状は異なり「奇形である」「障害がある」「成長しない」「体が弱い」「寿命が短い」「生まれてもすぐに死んでしまう」「生まれてくることができない」などの弊害があります。

致死遺伝子を持って生まれてくるチンチラを生むことは、チンチラにとっても飼い主さんにとっても非常に悲しい結果を生み出します。

なので、繁殖の前には必ずカラーの組み合わせを確認するようにしましょう。

繁殖に適した時期

チンチラはメスで生後4~8ヵ月、オスで6~8カ月で性熟成します。ただし、性熟成=妊娠適齢期ではありません。

メスの性熟成は、生理が始まる時期と捉えましょう。人間も生理が始まったからといって、妊娠に適しているとは言えないですよね。

チンチラの妊娠期間は約111日と非常に長い為、私たちの想像以上に母体に負担がかかります。

繁殖をさせたい場合は、成長期を終えていない若い個体や高齢の個体を避け、1歳~2歳前後の体が出来上がったメスをお見合いさせてみると良いでしょう。

メスの発情期は40日周期で訪れます。膣口が赤くなったり、気が荒くなったり、喜怒哀楽が激しくなった場合は発情期のサインです。メスは発情期にしか交尾を受け入れないので、発情期に合わせてお見合いをさせます。

お見合いから出産までの流れ

お見合いから出産までの流れとしては、お見合い→交尾→妊娠→出産といった流れです。詳しく見ていきましょう。

お見合い

チンチラは感情豊かな動物で、個体ごとの好き嫌いをハッキリ認識することができます。

大抵は女の子が男の子を選ぶ場合が多く、お見合いは女の子が男の子を受け入れてくれるかどうかが鍵になります。

チンチラはデリケートな動物なので、初めから同居させたりはせず、まずはケージ越しにお互いを認識させるところから始めてあげてください。

それぞれの反応を見て、相性が良さそうなら一緒にへやんぽをさせてみます。威嚇や喧嘩をするようならすぐにへやんぽを中断し、ケージに戻します。

女の子が甘えるような声を出したりお尻を上げたりした場合は発情しているサインなので、良い兆候です。

逆に相性が悪い場合は男の子をいじめて大けがをさせる場合もあるので、目を離さないようにしましょう。

交尾

交尾は一瞬で終わるので、交尾をしたかどうかわからないという方もいると思いますが、ご安心ください。交尾が成功していると、交尾から半日以内に女の子の膣から「膣栓」という白く細長い塊が出てきます。

膣栓は交尾をした証拠になりますが、膣栓があるからといって確実に妊娠したというわけではありません。

ペアによっては何度交尾をしても妊娠しない場合もあるので、どうしても妊娠させたい場合はペアを変えてみることも検討しましょう。

妊娠

妊娠1ヵ月くらいは全くと言っていいほど変化が見られません。2ヵ月程経つとお腹が少しずつ硬くなり、体重も増えていきます。

3ヵ月程経つとお腹が横に広がり、見た目でも妊娠をしたことがわかるようになります。

栄養が足りないと出産前にママが弱ってしまうことがあるので、この時期は食事制限などはせず、栄養バランスの取れたチンチラフードをいつもより多めにあげるようにしましょう。

出産直前は寝ていることが増え、個体によっては息が荒く感じる場合があります。そうなると1週間前後はその状態が続くので、いつ生まれても良いように出産と心の準備をしておきましょう。

出産

チンチラは元々夜行性ということもあり、夜中に出産が行われる場合が多いので、出産可能な期間は夜中も気を配るようにしてください。

しゃっくりのような動きの陣痛が始まると、破水が起こり、赤ちゃんの頭が出てきます。

ママが赤ちゃんを口で引っ張り出そうとするしているときは、絶対に手伝ってはいけません。赤ちゃんが怪我をしたり、体が切れてしまう原因になるので、ここはママに任せましょう。

日本のチンチラは、平均1~4匹の赤ちゃんを出産します。

最後の赤ちゃんが生み出されると、胎盤が出てきます。ママはその胎盤を食べ栄養を補います。

胎盤が出てこず、ママがぐったりしているようなら難産になっている可能性が高いので、すぐに病院へ連れていってください。

出産が終わり、いつもと変わらない様子でご飯を食べているようなら出産成功です。

まとめ

繁殖の際に1番大切なことは、ママの命を優先することです。

心身ともに健康であっても、チンチラの妊娠出産はとても過酷なものです。

ママが命を落としてしまっては本末転倒なので、日頃からしっかりコミュニケーションと健康チェックをし、信頼関係を築くようにしましょう。

赤ちゃんは複数生まれてくる場合もあるので、皆飼えるだけの経済的余裕・環境が整っているか、里親に出すなら生まれる前に探しておくなど、事前の準備をきっちり行ってから繁殖に望むようにしましょう。