プレーリードッグ

プレーリードッグの野生化と危惧される規制について

 愛らしさと人懐っこさが魅力のプレーリードック。

近年ブームが再燃しつつありますが、2003年3月にプレーリードックの輸入が禁止されたにもかかわらず国内で野生化した個体が繁殖し、その数を増やしています。

今回はプレーリードックの野生下と、それに伴い今後、危惧される規制などについてまとめてみました。

日本にも野生のプレーリードッグがいる!?

本来は北アメリカ大陸に生息していて日本には居るはずが無い動物ですが、近年、野生化した個体の目撃情報が急増しています。

愛らしい彼らも、日本に昔から住んでいる動物たちにとっては「外来生物」であり、生態系を著しく破壊する「害獣」となりうるのです。

しかし彼らは好きで日本へやってきた訳では無いのです。

心無い人間が無責任に「飼育放棄」したり、管理不足により脱走してしまった為このような事態になったと推測されます。

彼らにとって日本の気候は適していない中で何とか生き抜く為に必死で生活してきた事でしょう。

しかし農家などで実害が出始めれば「害獣」として駆除される運命になるのです。

このまま増え続けたら、どうなるの?

生態系に著しく影響を与え続け「害獣」として認知されるようになってしまったら、今後の彼らはどうなるでしょうか。

2003年3月の輸入規制以降に国内で野生化した個体が増え続ける要因は、飼育個体の放棄や脱走によるものです。

外来生物法など法律が可決されてしまえば、猶予は僅かに4ヶ月前後で、飼育個体においても全て「殺処分」の対象となります。

過去にはハリネズミの仲間でも特定外来生物に指定された種類がありました。

日本の生態系を破壊してしまいかねない、と特定外来生物に指定されてしまった場合は、昨日までペットとして飼っていた「家族」が直ちに「殺処分」しなければならない対象になってしまうんです。

そんな悲しい結末にさせない為にも、絶対に「野生に帰す」などと言う意味の解らない無責任な事はすべきではありませんし、脱走しないよう管理するのは飼育者の責務です。

どうしても飼えなくなってしまったら・・・

誰であっても未来は分かりません。

プレーリードックを迎え入れた時には「責任」を果たす覚悟があった事でしょう。

しかし人生この先で何が起こるか分かりませんから、不測の事態にはどうしようもない場合も確かにあります。

しかし前述の通り、飼えなくなったからと言って「野生に帰す」などと言う考えは絶対に持たないでくださいね。

そもそも彼らは日本に生息していない訳ですから、多くは環境に適応出来ず、直ぐに死んでしまうでしょう。

現在は「里親募集サイト」などネットでも簡単に検索できますし、近場のペットショップなどでも健康に問題が無ければ引き取ってくれることが多いです。

また、ブリーダーから購入した場合には一度ブリーダーの方に相談するのも良いと思います。

仮に彼らを育てていく事が出来なくなってしまったとしても、次に飼ってくれる方や彼らの、その先にある生活を最大限に考えてあげて下さいね。

そこまでが飼育者として彼らを迎え入れた「責任」です。

まとめ

プレーリードックは既に2003年から輸入が規制されている動物のため、このまま国内で野生化した個体が増え続け「害獣」として実害が増え始めれば、「特定外来生物」に指定されてしまう可能性は充分に在り得ます。

人間の身勝手で悲しい運命を辿らせない為にも、飼育者として彼らを迎え入れたならば最期まで責任を持って育てていきましょう。

どうしても飼えなくなってしまったなら「里親募集サイト」やブリーダーのかたに相談するなど一人で考え込まず、知識のある方に相談してみると良いと思います。