プレーリードッグ

プレーリードッグの餌の与えていいもの与えてはいけないもの

私たち人間の生活環境下には様々な食べ物が溢れています。

どの動物にも食べられるものと食べられないものがありますが、プレーリードックの場合はどうなのでしょうか。

今回はプレーリードックの餌や、野生下における食性、与えていいものと絶対に与えてはいけないものについて、まとめてみました!

野生下における食性?

先ず彼らの食事を考えるならば野生下における食性を考える必要があります。

ペットとして飼育される一般的なプレーリードック「オグロプレーリードック」の場合、野生環境下では植物の葉や茎、根の部分を主食としていました。

大抵が植物質ですが稀に昆虫類を食べる事も解っています。

1984年に発表されたオグロプレーリードックの糞の内容物解析によると、約86%がイネ科又はそれに類する植物で占められており、一般的に栄養価の低いと言われるイネ科の植物からだけでも充分に栄養を得ていた事が解ります。

つまり飼育下において可愛いからと種子などの高カロリーなものばかり与えてしまうと肥満に繋がる事が容易に想像出来ますね。

与えてもいいもの

彼らとのコミュニケーションを取る上で有効なのが「おやつ」です。

当然、美味しいものをくれる人には懐き易くなるので、ついつい多く与え過ぎてしまいがちですが、そもそも何を与えたらいいのでしょう。

また、与える量はどの位までが望ましいのでしょうか。

私たち人間の場合「おやつ」と言うとチョコレートやケーキなど甘いものが浮かんできますが、プレーリードックに対して同じ物差しで考えるべきではありません。

彼らにとっての「おやつ」は普段食べないもの

これで充分なんです。

嗜好性が高く、健康面にも配慮した野菜やペレットであっても毎日与えるのではなく特別なおやつとして、たまにあげるようにする事で肥満の防止にもなり健康を維持しながらスキンシップを取る事が可能です。

ではプレーリードックが食べてもいいものを見ていきましょう。

野菜・果物

野生下では主に牧草を食べていた訳ですから野菜を与えなければならない、と言うものではありません。

あくまでも栄養価の高い、より良い食生活のアクセントとして参考にして下さいね。

  • キャベツ
  • 小松菜
  • チンゲン菜
  • カブの葉
  • 大根の葉
  • 水菜
  • クレソン
  • 人参
  • セリ
  • セロリ
  • 三つ葉
  • リーフレタス
  • サラダ菜
  • カボチャ
  • サツマイモ

などなど意外と多い事に驚きます。

果物では、

  • リンゴ
  • バナナ
  • イチゴ
  • ブルーベリー
  • ラズベリー
  • クランベリー
  • ビワ
  • サクランボ
  • キウイ
  • ミカン
  • パパイア
  • マンゴー
  • プルーン
  • メロン

などなど、こちらもバリエーションに富んでいます。

しかしながら、カボチャやサツマイモなどカロリーが高いものを毎日与えてしまうとすぐに肥満になってしまいますし、果物には、そもそも糖分が多く含まれているので当然これも肥満の原因になります。

また、サクラ属の種子や熟していない果実には中毒症状を起こす成分が含まれていますし、柑橘類はビタミンCが豊富な反面、便がゆるくなりやすいデメリットを併せ持っています。

牧草

前述の通り、野生下では低タンパクで繊維質が多く含まれるイネ科を主食としていました。

これは飼育下においても同様に主食として毎日与えるものですので参考にしてみて下さい。

イネ科

  • チモシー
  • オーチャードグラス
  • イタリアンライグラス
  • バミューダグラス
  • スーダングラス
  • レモングラス
  • クレイングラス
  • (エンバク・大麦・ライ麦などの葉や茎)

マメ科

続いて栄養価が高い反面、高タンパク質なマメ科も見ていきましょう。

  • アルファルファ
  • クローバー
  • クズ

などですがマメ科については賛否両論あり与えてはいけない、とする人も多く居ます。

理由としては多量に摂取する事で鼓脹症を引き起こす危険性があり、高タンパクであるからです。

しかし野菜や果物においても同様で本来食べていなかったものを与え過ぎれば当然、肥満や病気に繋がってしまいますから、食欲が落ちてきた時などに「嗜好性」が高い事を利用する程度で考えておく方が望ましいでしょう。

ペレット

プレーリードック専用のペレットも販売されていますが、基本的にはチモシーが主原料のものであれば他の動物用でも問題ありません。

プレーリードックはペットとしての歴史が浅い事から現段階では栄養要求量は研究されておらず、プレーリードックの餌に対して原料の表示義務もありません。

与えてはいけないもの

絶対に与えてはいけないもの

続いては絶対に与えてはいけないものです。

  • チョコレート
  • ジャガイモの芽、皮
  • ネギ類
  • 生の大豆
  • アボカド
  • 果物の種子
  • ピーナッツのカビ(殻に生えるカビ)

上記に挙げたものは、いずれも強い毒性を持ちます。

プレーリードックに対し様々な障害を引き起こす食材ですので、万が一、摂取してしまった場合は直ちに動物病院を受診してください。

全ての動物病院でプレーリードックを診てくれる訳ではありませんから、予め近場で受診出来る病院を探しておくことをおすすめします。

与えるべきでは無い食材

次に重篤な症状には至らずとも与えるべきでは無い食材を見ていきます。

  • ポテトチップス
  • クッキー
  • ケーキ
  • ヨーグルト
  • ジュース類
  • コーヒー
  • お酒
  • 牛乳
  • 傷んだ食材

こちらはプレーリードックが体内で分解できず過度な肥満や下痢に繋がる食材になります。

絶対に与えてはいけないものに次いで与えるべきものではない食材になりますし、そもそも敢えて与える必要性が全くありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

そもそもプレーリードックは野生下においてイネ科の植物を主食に暮らしてきた動物ですから、敢えて与える必要がないものばかりなんです。

しかし逸早く飼育者に慣れさせたい気持ちもあるでしょうから、適切な量を意識し決して与え過ぎず有用なコミュニケーションツールとして利用するのが望ましいでしょう。

本来プレーリードックは水を殆ど飲まず食物から水分を摂取していますが、飼育下で与える餌の多くは野生環境に比べ水分の含有量が少ないため、水を与える事も忘れずに!