モルモットにあげる餌で悩みを抱えている方は多く居らっしゃると思います。
高カロリーなチーズや油分の多いひまわりの種ばかりを食べすぎたり、逆に食欲不振でなかなか餌を食べない・・・、などなど様々な種類があるフードから一体何が一番いいのか分からないという方々へ。
「チモシー」「野菜」「果物」と3記事に分けて、それぞれを詳しく栄養価など人気順にまとめていきたいと思います。
今回は「チモシー編」です。
Contents
そもそもチモシーって何?
牧草には多くの種類がありますが「オオアワガエリ」というヨーロッパ原産のイネ科であるこの牧草が「チモシー・グラス」若しくは単に「チモシー」と呼ばれています。
柔らかな多年草で、暑さに弱いため日本では北海道や東北などの涼しい地方で主に栽培されています。
製品として「一番刈り」「二番刈り」など記載されている商品名は刈り取られた順番を指しており、順番が早いほど硬く栄養価や繊維質を多く含んでいます。「三番刈り」になると葉の部分が多くなり非常に柔らかいですが栄養価や繊維質は一番刈りに比べて圧倒的に劣ります。
三番刈りは、高齢や歯の病気などで硬いものが食べられない時、または幼少期の時にだけ与える方が良いでしょう。
チモシーを食べる事で得られる栄養価とメリット
モルモットの体内には多くの腸内細菌が住んでおり、この細菌たちがモルモットにとって必要不可欠である栄養素やビタミンCを生成してくれています。
つまりモルモットの健康面で非常に重要な役割を担っているんです。
腸内細菌には繊維質が必要で、不足してくると腸内に悪玉菌が増え様々な病気を引き起こします。
また、モルモットにとって怖い病気である「不正咬合」。
前歯の4本と奥歯の16本は生涯伸び続けるため、簡単に砕けてしまうペレットや柔らかい牧草ばかりの食事を続けると発症します。
伸び続けた歯は口内の皮膚を突き破り、放置すれば死に直結してしまう非常に怖い病気なのです。
不正咬合を予防するためにも、上下の歯ですり潰して食べる牧草は絶対に必要ですし、その中でも栄養価と繊維質を多く含むチモシーはモルモットにとって最高の食べ物と言えるでしょう。
人気の牧草が知りたい!
第三位:アルファルファ
イネ科のチモシーと違い、マメ科のアルファルファの特徴は何と言っても高い栄養価と食い付きにあります。
食欲不振で悩んでいる方は一度試してみる事をおすすめします。
殆どの子がチモシーを投げ捨てアルファルファに飛び付くでしょう。
しかし非常に高い栄養価と、少ない繊維質はモルモットにとってバランスが悪く、食べ過ぎると肥満を招きますので注意が必要です。
第二位:オーツヘイ
チモシーと同じイネ科の植物で、こちらも食い付きが良く高い栄養価が特徴です。
アルファルファに比べ太りにくいので、チモシーとの中間と言えるでしょう。
気分転換として餌に混ぜてあげる事で喜んでくれること間違いなし!
第一位:チモシー、一番刈り
当然ながら第一位はチモシーです。
必要な栄養価と繊維質を多く含み、様々な病気の予防に役立ちます。
タンパク質やカルシウムの含有量も少ないためモルモットにとって、最高の食べ物でしょう。
殆どのモルモットフードやペレットなども原料はチモシーから作られていて、これだけあれば全く問題ないと言えます。
他の餌との併用や床材としても利用できますから非常に便利です。
業務用の段ボールで売られているタイプは値段も安く重宝します。
チモシーはモルモットにとって最高の食べ物ですが、しかし人間だって毎日同じ食事が続けば飽きてしまいますから気分転換が必要です。
上記の三種類以外にも牧草には多くの種類があり、個体によっても好き嫌いが分かれてきますので、その子の好物を見つけてあげて下さいね。
チモシー入れ(牧草カウンター)に少しのアルファルファやオーツヘイを入れておくと、まるで宝探しの様に漁りはじめ、見つけては美味しそうに頬張る愛らしい姿が観られるので是非一度、試してみて下さい。
まとめ
モルモットの食欲不振で悩んでいる方は強制給餌に挑戦するよりも先ずチモシーをあげてみましょう。
個体によって稀にチモシーを嫌がる子も居ますが、必ず牧草の中に好物を見つけられるはずです。
栄養価と繊維質を多く含み、タンパク質とカルシウムの含有量は少ないという、まさにモルモットの為の食べ物と言える牧草であり、不正咬合の予防にもなります。
定期的と言わず毎日与える事で健康的なモルライフを支える基盤となってくれるでしょう!