モルモットは本来、群れで暮らし外敵から身を守って生活してきた草食動物です。
そのため非常に警戒心が強く憶病な性格ですが飼い主に心を開いてくれてからは温和で甘えたがり、とても好奇心旺盛な一面を見せてくれます。
今回は飼い始めてから、やってあげるべき事と、やってはいけない事など、モルモットがアナタになついてくれるまでの方法をまとめてみました。
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モルモットってすぐになつくの?
モルモットは本来とても憶病な性格ですから飼い始めてすぐに、なつかせるのは難しいでしょう。
初めて来たアナタの家で、新しいケージで、新しい環境に最初は怯えています。
不安を取り除き警戒心を和らげてあげる事で徐々に好奇心が勝り、心を開いてくれます。
慌てず急がずに先ずは環境を整えていく事が大切です。
憶病なモルモットたちが安心して生活できるよう大きな物音から遠ざけ、静かな場所を選び気温の変化を出来るだけ無くしましょう。
新しい家に来て住環境が変わった時点で既に、敏感なモルモットたちには大きなストレスなんです。
いきなりスキンシップを取ろうとするのは警戒心を強めてしまいかねないので最初はゆっくり、危険が無い環境であると安心させてあげましょう。
どんな環境が一番いいの?
元々が草食動物ですから本能的に身を隠し、常に周囲の物音へ耳を傾けています。
先ずは外敵がいない環境であると教えてあげる為にも静かな環境づくりは必須です。
騒がしい環境下では気が休まらず過度のストレスによって寿命を縮めてしまいかねません。
身を隠せるハウスは必ず用意してあげて下さいね。
そして室温も重要です。
敏感なモルモットたちは室温の急激な変化によって大きなストレスを感じますので出来るだけ温度変化の少ない安定した環境づくりをしてあげましょう。
モルモットの適温は20~24℃、湿度が40~70%です。
比較的寒さには強いですが、その反面暑さには非常に弱いので夏場は直射日光に当たらないようケージを置く場所なども考える必要があります。
やってはいけない事ってあるの?
性格に起因する事が殆どですが、憶病なモルモットたちを追いかけまわしたり大きな声で叱ったり、など驚かせるような事が直結して嫌われてしまう理由になります。
ありがちなのが、ケージの掃除をしている時に仮で入れたケースでパニックに陥ってしまう子です。
視界が完全に遮断された狭いケースなどでは困惑してしまう子が多く、暴れてケースから逃げ出してしまった! なんて事も。
慌てて追い掛け回すと嫌われる一番の要因になってしまいますね・・。
安心して飼い主が掃除している様子などが見える透明のケースなどが望ましく、ケージから移す際もゆっくり移してあげて下さい。
日本にはありませんがヨーロッパや特にスイスでは変わった法律があります。「モルモットを1頭だけで飼ってはいけない」とゆう内容です。
確かに社交性の高いモルモットたちは多頭飼いする事で精神的な安心感を得られるかも知れませんがその分、飼い主に対してなついてくれるのは少し遅くなります。
1頭飼いでも飼い主が充分な愛情を注いであげられるのなら、それに越したことはありませんが、お留守番が多く寂しい思いをさせてしまう事が多いのならば多頭飼いを考えてみるのも良いかも知れませんね。
距離を早く縮める方法ってないの?
距離を一番早く縮めるためには嬉しい感情と結び付けてあげる事が一番です。
筆者は今までに保護活動を通して500頭以上のモルモットを飼育してきましたが、非常に頭の良いモルモットたちは色んな事を覚えてくれます。
第一に名前ですね。気を付けなければならないのが呼び方とトーンです。
流石に単語を聞き分けている訳では無く「音」として捉えているモルモットたちですから呼び方は重要です。
「~ちゃん」など語尾に付けたり付けなかったりするものは判断を鈍らせるので好ましくありませんし名前を覚えさせるには、やはり嬉しさが爆発するご飯時が一番です。
嬉しいご飯が出て来る時の例えば「袋の音」「冷蔵庫の音」など「音」で認識するモルモットたちにとって、それらの「音」は至福を表しています。
このタイミングで「ご飯をあげながら名前を呼ぶ」「撫でながら名前を呼ぶ」など嬉しい感情と結びつけて覚えさせてあげると普段も名前に反応し呼びかけに応えてくれたり、嬉しい気持ちを思い出して擦り寄って来たりしてくれます。
なついてくれたら、どんな風に変わるの?
なつき方は個体によって様々ですが、どの子もメチャクチャ可愛い事だけは保証できます!
前述した「名前」を覚えてからは呼びかけに応じて擦り寄って来たり、甘えて膝の上に乗っかって来る子など、信頼する飼い主に対し豊かな愛情を示してくれます。
躾と称して間違った知識で「怒る」のではなく、「褒める」事で信頼関係を築いていって下さいね。
モルモットたちは憶病な性格ですから怒られても人間に対し恐怖心こそ抱きますが、それ以上は望めません。
トイレトレーニングなども「褒める」事の反復と習性を利用するものですので躾に「怒る」事は一切必要無いのです。
まとめ
憶病なモルモットたちが飼い主になつくには時間がかかります。
しかし焦らず環境を整え、ゆっくり関係性を構築していけば必ず心を開いてくれますので、いきなり過度なスキンシップを求めるのは避けましょう。
感情を理解し愛情を注いであげればモルモットたちはアナタに精一杯応えてくれます。
深い信頼関係を築き、素敵なモルライフをお過ごし下さいね!