モルモットの赤ちゃんは生まれた状態で既に目や歯、体毛が生え揃っていて直ぐに自立できる早成性という性質を持っています。
そのため飼育が比較的容易であり非常に可愛らしいですが、不用意に繁殖させ過ぎてしまうと気が付いた時には飼いきれなくなってしまう、
なんて事にならないよう前もってスペースの確保などご自身の許容量と計画性をもって臨みましょう。
今回はモルモットの出産、幼児期の育て方についてまとめてみました。
モルモットの赤ちゃんの出産で気を付けるべき事は?
先ずは妊娠させるメスの個体を考えてあげましょう。
生後6ヶ月までに最初の妊娠を経験していないメスの個体は既に骨盤が固まってしまっているため、酷い難産になる可能性が高く、母体に危険が伴ってしまうからです。
メスの発情周期は16~19日間隔と言われていて、発情期になると膣が開口します。
その間にオスの個体を同じケージに入れる事で交尾しますが、メスの個体が嫌がる素振りを見せていたら直ぐにオスと隔離してあげて下さい。
不必要に同じケージに入れ続けると過度なストレスとなり体調を崩してしまいます。
交尾の確認を行うには膣栓という白い塊がケージに落ちていたら妊娠は成功です。
その場合も、オスは常に発情しているのでメスを追い回してしまわない様すぐにケージから出してあげて下さい。
メスの発情を促すには背中をなぞる様にして手を置く事で背中を弓なりにする「ロードシス」という行動をとります。
どうしても交尾がうまくいかないときはペアを変えてあげるのも良いでしょう。
人間でも相性はありますからね。
赤ちゃんを買う事は出来るの?
ペットショップでも生後2ヶ月前後から販売されています。
里親などでモルモットの赤ちゃんを受け入れる場合、可能であれば生後1ヶ月まで母親と一緒にさせてあげるのが望ましいので、相手方とよく話し合う事をお勧めします。
理由として身体の免疫力を養うため母乳を飲んで育つ期間が必要だからです。
モルモットの出産は平均でも2~4匹、多い時は6匹も産みますので里親サイトなどでも定期的に募集が出ています。
同様に、繁殖させた場合は近場のペットショップに相談するか、里親サイトに登録し家族として迎え入れてくれる里親さんを探しましょう。
生まれたての赤ちゃんで気を付ける事は?
モルモットの赤ちゃんは生後1時間程で柔らかいペレットなどを食べる事も可能になりますが、母乳によって抗体が移行するのは生後48時間までです。
なので、出来るだけ免疫力を付けさせるためにも母親と一緒のケージに入れたままにしてあげましょう。
もしこの時に父親の個体を一緒にさせておくと、出産後10時間程で排卵が始まり妊娠が可能になってしまいますので連続妊娠をしてしまう可能性があります。
これはとても母体に負担をかけますので、出産後はすぐにオスを別のケージに移しましょう。
子育て時においてもオスはメスのお尻を追い回してしまい、メスに大きなストレスを与えます。
この時期のストレスは育児放棄に繋がる事もありますので、子供たちが育つまでは別のケージのままにしておきましょう。
赤ちゃんは寒さに弱く体調を崩しやすいので、しっかりと保温してあげて下さいね。
赤ちゃんからの育て方
生後10日程までは母乳を飲んで育つため、母親に任せるのが望ましいです。
この間ケージの清掃を普段通りにしてしまうと赤ちゃんが怯えたり環境の変化でストレスを感じてしまう可能性があるので、最低限の清掃に留め静かな環境を整えてあげましょう。
その後、徐々に柔らかいペレットやマメ科の牧草で栄養価の高いアルファルファなどを与えてあげると、不足しがちな栄養素を補えます。
赤ちゃんは1ヶ月くらいまで母親と生活させたあとケージを分けて下さい。
特にオスとメスは生後2ヶ月から交尾が可能になりますから近親交配してしまいますし、身体が出来上がっていないメスの母体には大きな負担となります。
性の判別がつかない時は1匹ずつケージを分けるのが良いでしょう。
万が一、ストレスなどで母親が育児放棄してしまった場合は、子供たちとケージを隔離し、お湯でふやかして柔らかくしたペレットや、ヤギミルク若しくは猫用のミルクを与えてあげて下さい。
母乳による免疫をつけさせることは叶いませんが、この時期から人の手で育てていく事も充分可能です。
ミルクはお腹に優しいヤギミルクが赤ちゃんには特にお勧めなので探してみて下さいね。
まとめ
モルモットは赤ちゃんの飼育も比較的容易ですが、管理をしっかりしていかなければ直ぐに数が増えてしまいます。
初めから里親に出すつもりで繁殖を検討しているのであれば、先ずは里親さんを見つけてからにするべきだと思いますし、数が増えれば餌代やケージのスペース確保、病院代など多くの費用が掛かってきます。
ご自身で飼育できる許容量を超えない範囲で適切な飼育を心掛け、愛情をもって素敵なモルライフを楽しみましょう。