これからモルモットの飼育を検討されている方も、既に家族として迎え入れている方にも。
モルモットを飼育する上での適切な住環境についてご存知でしょうか。
モルモットは非常に繊細な動物で、僅かな事で感じたストレスが原因で死に至る事さえあるんです。
今回は愛らしいモルモットを飼育する上で必要な環境設備や費用、注意点についてまとめてみました。
モルモットの飼育は難しい?
愛らしいモルモット、彼らはとても繊細で様々な表情をアナタに見せてくれます。
ストレスを感じやすかったり憶病な性格から、飼育がとても難しそうに思えてしまいますが、決してそんな事はありません。
彼らの性格や習性を理解し適切な住環境を整えてあげれば、豊かなモルライフを送る事が出来るでしょう。
先ず飼育を始める前に飼育本などで生態について知っておくと、より彼らが表現してくれる多様なスキンシップを理解し易くなり円滑なコミュニケーションが取れると思います。
モルモットの飼育に必要なもの
ケージ
一番重要なのがケージです。
彼らの住まいになる訳ですから、安心して暮らせるものを選んであげたいですよね。
様々な種類があり、始めから全てが揃った飼育セットなども販売されていますが折角ですので一つ一つを見ていきましょう。
モルモット1匹に対して必要とされるケージの広さは幅60㎝サイズと言われています。
一日の大半をケージで過ごすので、運動できるスペースが無いとストレスを感じてしまいます。
次に高さですが、立ち上がった際に頭をぶつけない40㎝以上あれば問題ありません。
続いてケージの種類ですが、齧る習性があるため金属製のケージがお勧めです。
金属製であれば掃除もし易く、清潔に保つ事が出来ます。
最後に格子のサイズですが、特に子供の頃から同じケージで飼育する場合は格子の幅が広いと頭が挟まってしまい危険です。
通気性を確保するため格子状であるものが殆どなので、出来るだけ幅の狭いものを選ぶか成長に合わせて変えてあげると良いでしょう。
ハウス
次に重要なモルモットが眠るお家、ハウスです。
ハウスは眠るだけでなく、憶病な性格の彼らが身を隠し安心出来るものでなくてはいけません。
狭い場所に潜ったり隠れたりするのが好きな彼ら。ハウスに関しては大きなものでなく、身体が入りきるものであれば問題ありませんが、齧っても大丈夫な木製のキューブハウスやチモシー素材のものがお勧めです。
モルモットは個体によってトイレを覚える子と覚えない子がいますので、キューブハウスの場合は衛生面に気を遣ってあげて下さい。
ハウスの中で糞尿をしてしまった場合、菌が繁殖し皮膚病になってしまう可能性があります。
床材・その他の用品
ケージとハウスが決まったら、次に必要なのが床材です。
床材は飼育者によって使うものが様々ですが、筆者はチモシーをお勧めします。
チモシーは暖かい布団にもなり、食べて栄養にもなるので非常に便利ですが、入れ過ぎると糞尿を吸い込み不衛生になり易いのが欠点です。
他にはペットシーツやトイレ砂を代用する方も居ますが、ペットシーツは掃除が楽な分、間違って食べてしまうなどの誤飲に気を付けなくてはなりません。
トイレ砂の場合は、同じく掃除に利点がある分、砂に潜ったり駆け回った時にケージの外へ大量に砂が飛び散りケージの外の掃除が大変になる事が多いです。
ケージ自体をウサギ用のケージにして、下部のトイレシーツ入れと分けて掃除に利点を見出す方法もありますが、ウサギ用のケージの場合は足や指を挟まない様に牧草などを敷かなくてはなりませんので、いずれも一長一短です。
ここまで準備が整えば、残すは餌入れと給水器です。
普段は大人しい性格ですがケージ内を駆け回る事もありますので、糞尿やごみが飛び散り混入してしまわないよう置くタイプよりも壁掛けの物が好ましいでしょう。
これらも様々な素材の物が売られてますが、先述の通り何でも齧ってしまう習性から陶器タイプがお勧めです。
モルモットの飼い方と注意点
モルモットは憶病な性格ですから、出来るだけ静かな環境を好みます。
また温度や湿度にも敏感で低すぎたり高過ぎたりすると体調を崩してしまいます。
適切な温度は20℃から26℃、適切な湿度は40%から60%なので、この間で室温を一定に保ち、住環境を整えてあげましょう。
もちろん季節によって高過ぎる湿度では不衛生になり易いので、夏場は特に細かな清掃を行ってあげて下さい。
適温を保つためにも、湿度も併せて測れる温度計があると温度管理が非常に楽になります。
掃除の方法など他の記事にまとめていますので、宜しければご確認ください。
まとめ
モルモットを飼育するのは難しい事ではありませんが、飼いやすい環境にする為の設備はしっかり整えてあげなくてはなりません。
飼育セットなど費用として見れば、1万円かからず全て揃ってしまいますから手軽に始められます。
一方で、モルモットの繊細で憶病な性格を深く理解し、温度管理や静かな住環境作りをしてあげる事が一番大切です。
絆が深まり豊かなモルライフに繋がるでしょう。