これからプレーリードックを飼いたいと検討されている方は多いのではないでしょうか。
近年、人気が再燃してきたプレーリードックですが、未だペットとしては歴史が浅く、解っていない事が多いです。
しかし正しい知識を精査しながら、より良いお迎えをしていただきたいと思い、今回はプレーリードックを飼う前に絶対に知っておいて欲しい事や心の準備についてなど、まとめてみました。
プレーリードッグは飼えるの?
輸入規制をご存知の方は疑問に思われるかも知れませんが、実はプレーリードックは飼えます。
しかし北米大陸から輸入出来る訳ではなく、あくまでも過去に日本で流通した当時の繁殖個体に限られます。
その為、ブームが再燃しつつある現在では価格が高騰し始めているんです。
また、同上の理由からペットショップなどに行っても他の動物の様にその場で購入できる機会は少なく、新たに生まれてくる命を最大で一年程、待たなくてはならない事が多いです。
プレーリードックの飼育を検討されていて幼少期から飼いたいと思われているのであれば、先ずは生態を理解し勉強しながら長い目で計画を立てていきましょう。
そもそもプレーリードッグって、どんな動物?
北米に生息している非常に愛情表現豊かな齧歯目リス科の動物です。
野生個体では警戒心が非常に強く、独自の社会性を築きます。
温和な見た目と反しオス同士で殺し合うなどの獰猛な一面を持っていますが、ペットとしての飼育下では発情期を除けば落ち着いた大人しい性格と言えるでしょう。
昼行性で人間の生活に寄り添った暮らしを送ることが出来ます。
また、「キス」などを通して豊かな感情の表現をする動物で、その愛らしさから2003年3月までは日本でもペットとしてブームとなりました。
しかし、「ペスト」や「野兎病」など感染症を媒介する事が危惧され輸入が禁止されました。
現在販売され流通している個体は、全て規制前に輸入された個体の繁殖個体になります。
また、需要が増え供給が追い付かない事などにより価格が高騰し、「オグロプレーリードック」によく似ていて規制のかかっていない「リチャードソンジリス」を日本では「プレーリードック」として販売している業者も多く存在しますので、購入時には正しい知識が必要となります。
プレーリードッグを飼う前に知っていて欲しい事
プレーリードックは「エキゾチックアニマル」という珍しく、まだまだ浸透していないジャンルに分けられる動物であり、応対してくれる動物病院が少ないです。
何より犬や猫などと比べて解っている事も少なく、一緒に生活する上で生まれるであろう疑問がネットなどで調べても解決できない可能性を理解しておかなければなりません。
しかし一番大切で理解しておいて欲しい事は、野生下において「コテリー」と呼ばれる一夫多妻制の家族やコロニーを形成し、非常に仲間意識が強く常に家族と共に生活しているという事です。
仮に単独飼育をするのであれば、その子の「仲間」であり「家族」であるのはアナタしか居ません。
寿命は個体差もありますが、10年以上生きる個体が多く、飼育する上でアナタに求められるのはどれだけ一緒に居てあげられるか、どれだけ深い愛情を注いであげられるのか、という事です。
常に家族と行動しスキンシップを欠かさない動物ですから、長時間の留守番などには向きません。
また、犬や猫などとは違って本来、土の中で生活しているため、習性やいたずらのレベルも全く異なってきます。
飼う前にプレーリードックについてよく調べ、生態を深く理解しておく必要があります。
心の準備だけでなく温度管理のための電気代やおもちゃ、ケージの用意などコスト面においても決して安価では済まないので事前準備は万全にしておきましょう。
まとめ
よく生態が解っていない動物を飼育するという事は、多くのリスクを伴います。
頼みの綱である動物病院も全ての動物に対し精通している訳ではないですし、何よりアナタ自身が知識を付けていく必要があるんです。
プレーリードックは犬や猫に比べるとペットとしての歴史が非常に浅く、せいぜい三世代程度でしかありませんから、人間の生活環境下において様々な問題を起こしてしまう事でしょう。
しかし彼らを理解し強い絆を構築できたなら、非常に豊かな愛情表現でアナタだけに必ず応えてくれますから、先ずは深く「知る」事から始めていきましょう。